試験前には必ず復習をしましょう。

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試験直前になって新しい問題集を購入し、必死で解いている生徒をたまに見かけます。試験対策を行っているということに関してはやらない生徒よりも評価できるのですが、いかんせん方法論がよくありません。

というのも、試験直前には復習を行うべきであり、新しいことに着手するべきではないからです。その理由は次の2つの観点から述べることができます。

  • 精神的な観点
  • 記憶能力の観点

まず第一の「精神的な観点」から復習を行うべきであるという理由について述べます。

新しいことというのはその全体図を見通しにくいものです。試験というタイムリミットが迫ってきているだけでプレッシャーなのに、いつになったら解いている問題集が終わるのかも定かではないという状態では、「あと何ページ」ばかりが気になってしまい、ろくに内容が頭に入ってこないからです。

また新しいことの中には、当然はじめて出会うようなものも含まれているでしょう。それが理解できるものであればよいですが、理解できないものに当たってしまったら「やっぱり自分は頭が悪いんだなぁ」と否定的な考えが頭をよぎりかねません。(まったくそんなことはないにも関わらず…(*))

(*) 当然ですが、新しく触れたモノ・概念を理解するには時間が必要です。逆に言えば時間を確保していれば理解できるものです。しかし、このようなタイムリミットが迫っている状態では冷静な思考はできず、短絡的に「自分は頭が悪い」と結論付けてしまいがちです。このように自分を卑下することはあまり感心しません。気をつけましょう。

次に第二の「記憶能力の観点」から復習を行うべきであるという理由について述べます。

普通の人間であれば誰でも単位時間あたりに覚えられる能力には限界があります。また記憶しやすいものと記憶しにくいものもあります。要するにはじめて出会うモノよりも、一度出会ったことのあるモノの方が慣れている分だけ記憶しやすいからです。

以上より、直前にはそれまでにやったことのある問題以外はやらないほうがよい、つまり復習をするべきであるということになります。

またこれは本番の試験でも同じです。試験前日になって初めて赤本を解くなどの行為は普通の人であればやめたほうがいいです。赤本に触れずに本番に挑むというのは勇気のいることかもしれませんが、この場合は触れないほうがいいでしょう。

受験に出る可能性があるモノ全てを網羅することはできません。このようなある種の割りきりが必要です。また、このように割り切るためにも「これまで触れてきた問題については確実に点をとる!」という意気込みが必要です。復習頑張ってください。

2008.03.05公開


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